カマキリ

 カマキリは壁に張り付いており、微動だにしなかった。
何故そこにいるのかと思った。
何もなく真っ白い壁面におり、獲物ならず自分の身も危なくしてしまいかねない場所だ。
自分と同じなんだなと思った。
訳もなく色々なところに行っては、何もせず成果を上げられない。
きっと目的なんてないんだよ。
体は自然とその場に赴き立ち止まる。
行きたいと所へ行っては時間が過ぎるのだ。
自分は、コーヒーを買いに出掛けた。

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