足裏
夕暮れ時、散歩に出かけた。空がオレンジ色に滲み雲がまばらにある。堤防を通り、斜面に女竹が生えている。歩いていると足に違和感があることに気づいた。靴底の足裏の中指の付け根辺り中足骨頭部に穴が空いている。靴下まで同じところに穴が空いているので尚更だった。地面は石粒の粗い肌面でちょうどとんがっているところに当たるとチクチクする。ソールの厚いしっかりとしたものを買いたいが、お金がないので、安く見た目も適当な黒の靴を買っている。散歩をしないと
気持ちが保てないため日々歩いているが、靴と靴下が保てず、良いものを買いたいと思っているが、お金が保てないのだった。西日がやがて隠れて辺りが少しずつ暗くなっていく。