猫を追いかける

あの日、猫に夢中になって追いかけたんだ、その猫は飼い猫のミーちゃんで初恋の相手が飼っていて錆色をした猫だった。

学校に行く途中に家があり、通路沿いからよく顔を出していた。

手を叩くと尻尾がぴょんと上がりキレイでスラリとした尻尾で可愛かった。

その日、家から逃げ出したと相手が言うものだから一緒に探した。

家の周辺から近くの神社にまでキャットフードを袋に入れて探し回った。

相手も焦っており、みんなで声をかけて探した。

夕暮れになり辺りも暗くなると一層寂しさが募ってきた。

そうすると

「やーめた」と言って初恋の相手が急に冷めてしまったんだ。

首輪も取れてるしわかんないよと言って

急に飼い猫に対して、諦めがついたのか冷たく冷静になった。そんなものなのかと恐怖を感じたが自分までも諦めかけた。今でも手に持ってた首輪の音色は覚えている。

翌朝、自分はもう一度探した。

至る所、行けるところは行くようにして声をかけて歩いた。

遠くの方で声がするので向かうと初恋の相手がいた。

家族だからと言って一生懸命になり探していた。

ペットは家族ということだ。

長い間一緒に過ごすと情は生まれてそっとやちょっとで見過ごすことはあまりないと思う。

迷い猫のポスターを作って至る所に貼らせてもらった。功を奏し警察を介して無事に家へと戻っていった。初恋の相手は特に嬉しそうだった。時が立って今は、職を探している。

人気の投稿