遊園地
私が椅子に腰掛けている時、どこからともなくハエが飛来してきて、私の頭上を回った。
音を立てて、忙しく回っておりうるさかった。
手で払い除けても、何かに執着しているのか、同じところを飛んでいる。
私は、時間があったので、観察することにした。
これがまた、よく飛んでおり、よく回っている。
ブンブンと動き何かの形に見えた。
それが8の字であったりアルファベットのxであったりした。
目の前の真上に上がっては急降下してまるでジェットコースターみたいだった……。
ジェットコースター……。
「そういえば、随分と遊園地には行ってないな。」
子供時代、行くとなっては大はしゃぎで遊んだものだった。
楽しいという言葉だけが思い出された。
帰りの車では、くたびれて眠り尽くした。
よく遊んだものだった。
時が経つにつれて、行かなくなった。
取り憑かれたようにブンブンとはしゃいでいることも無くなった。
今度行ってみようかと考えたものだった。
昔、楽しく遊んだ遊園地は開かれている。
だけど、1人では行けそうになく、また今度にしたいと思った。
一緒に行ける人が見つかればいいが……。